Amoeba

Antoine d'Agata (Marseille, France)

ニセフォール・ニエプス美術館のチーフ・キュレーター、フランソワ・シュヴァルは、2005年11月から2008年5月まで、アントワーヌ・ダガタの作品に対する支援をさまざまなリスクを顧み ることなく行った。広く一般に知られている機関がこうした果敢な支援を行う例はそれほど一般 的ではない。
この期間、写真家は、カンボジア、シリア、モザンビーク、トルコ、日本、オーストラリア、スペ イン、ブラジル、コンゴ、タイ、チェコ共和国で自分が経験したこと、それを経験した瞬間を記録してきた。ダガタは、そうして生まれてきた映像を一度も見ることなく、数年をかけて 一気に撮影しつづけた。こうして他に類例のないリアリティをもったあの作品群の根幹が出来上 がっていったのである。 実際のところ、ダガタは2年以 上の歳月をかけて 1534本のロール・フィルムを未処理のまま美術館に送り、美術館のほうでその素材がコンタクト・シートとして焼かれ、アーカイブ化されていった。『アメーバ』に掲載されている特別なコンタクト・シート(2006年と2008年に東京で 撮影されたもの)においては、その映像の量と規模のため、例の写真的実験の過剰さがアントワン・ダガタの経歴の中でもかつてなかった程にまで達している。

本書に関連する展覧会が、2015年5月16日から新宿ゴールデン街にあるバー「こどじ」にて開催される。

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w14.7 x h10.5cm / 写真集
w14.7 x h10.5cm / スリップケース
16 ページ
並製本 / 折本 スリップケース入り
フルカラー オフセット印刷
限定500部
Published in 2015
ISBN 978-4-905052-82-1