STAR WARS T-SHIRTS

Richard Renaldi (New York,USA)

1977年の映画「スター・ウォーズ」第一作の中で、オビ=ワン・ケノービは、フォースに何百万もの声が突然静まりかえったかのような乱れが生じているのに気づく。デス・スターの破滅的終焉とともに、250億ドルの版権帝国は宇宙に砕け散り、にわかに無数のTシャツのライセンス生産が認可されることとなった。スター・ウォーズTシャツはいまや、あらゆる場所にある。国境もイデオロギーも超越する。結婚指輪やカトリックのロザリオに匹敵するくらい、献身的な愛情をもって身につけられている。バロック的な宇宙観を織り成す英雄や偶像や悪役をちりばめたスター・ウォーズTシャツは、着る人の数ほど無限のバリエーションがある。彼らの執着にはどんな意味があるのだろう? スター・ウォーズTシャツの普及ぶりは、共通の文化言語を求める世界的な衝動を暗示しているのだろうか? 長年にわたる永遠の金権支配への行進も終わりに近づきつつある後期資本主義の中で、フォースが息切れしたということだろうか? もしかしたら、秘密の宗教がうたう千年至福信仰の表れだろうか? あるいは私たちは、21世紀にたちこめる霧のような高度技術による監視体制に対抗すべく無力な武装で身を包んだ、反乱軍の結成を見ているのだろうか? これらを含むさまざまな問いを解くうえで、スター・ウォーズTシャツを注意深く果敢に網羅したリチャード・レナルディのこの写真集は、私たちにとって唯一の希望のカギとなる。

look inside

W21.7 x h28 cm
40 ページ
36 イメージ(カラー)
並製本(手綴じ)
カラーオフセット印刷
限定800部
Published in 2020
ISBN 978-4-908512-85-8