Okinawa s49
Daido Moriyama
(森山大道)
¥6,300 JPY
1974 was the first year that I went to Okinawa and it was exactly a one week stay. Most of the photos in this book are those I took during that trip.
However, the purpose of the trip to Okinawa then was not to take photos but for Shoumei Toumatsu, Eikou Hosoe, Masahisa Fukase, Nobuyoshi Araki, and myself who all lived in Tokyo then to conduct a photo workshop with "Photo Taking" as the main theme for 10 plus photographers and photo lovers living in Okinawa.
Each time I found some time in between the 5 day Okinawa workshop schedule, I took along the only camera, a half size, I brought with me and shot approximately 2,000 cuts. I didn't set any theme to work along but hopped from place to place like a bird feeds itself, allowing the towns I encountered for the first time to guide me along.
w24.2 x h36.3 cm
36 Pages
17 Images(b&w)
Soft cover(hand-sewn)
Doubletone Offset
Limited edition of 700
Published in 2020
ISBN 978-4-908512-47-6
ぼくが初めて沖縄に行ったのは1974年のことで、丁度一週間の滞在だったのですが、この写真集に掲載したほとんどは、その時に写したものです。もう46年前の、那覇を中心とした沖縄の情景です。
ただ、その折の沖縄行きは、とくに撮影が目当てだったわけではなくて、東松照明、細江英公、深瀬昌久、荒木経惟、そしてぼく、という当時在京の5名の写真家が、沖縄在住の写真家や写真愛好家の方々10数名を対象に、写真撮影をメインテーマにした、フォト・ワークショップを開催して、ぼくの初の沖縄行きは、その交流会への参加が目的だったわけです。
そして、そのときぼくが体感した、きわめて個人的な沖縄の印象は、とにかく、何もかもが濃密で、昼夜の別なく、一種名状しがたい光の粒子に一切が充たされているという、他所では味わうことのできない、不思議な感覚で、それは、時には官能的ですらありました。つまり、ぼくの持つ勝手な概念や思い込み以前に、むしろ細胞次元の有り様として、ぼくの躰のほうが先きに沖縄を知覚していたような気もします。
沖縄ワークショップ、5日間に亘るスケジュールの合い間を見つけては、ぼくは唯一持参したハーフサイズ・カメラを片手に、とりたててテーマを作るでもなく、チョン・チョン・チョン・チョンと、まるで鳥が餌をついばむような脈絡のなさで、初めて出会う町々に誘われるまま、ほぼ2000カットを撮ってきたと思います。
また、アラーキーこと荒木経惟さんと二人、那覇・国際通り界隈を半日カメラ散歩したときの思い出も、今は心愉しい記憶となっています。
w24.2 x h36.3 cm
36 ページ
17 イメージ(白黒)
並製本(手綴じ)
白黒オフセット印刷
限定700部
Published in 2020
ISBN 978-4-908512-47-6